青森へ行ってきました



国際芸術センター青森へ、打合せでお邪魔してきました。人里離れた山奥に、唐突に現れる安藤忠雄建築。アーティストが10人まで滞在できるレジデンス施設もあって、かなりぜいたくなつくりです。芸大で同じ研究室の津田道子さんが展示中で、レクチャーも行ってきました。作品は「配置の森の住人と王様」というインスタレーション+映像でした。フスマくらいの大きさの鏡と板と木枠が置いてあって、随所にヴィデオカメラと、それに接続してあるモニターが置いてある、ストイックなつくり。写真が撮れなくて残念。
あと、イギリスからやってきたインドネシア国籍のアンジー・アトマジャヤさんのレクチャーも行ってきました。真っ白な部屋の中でサイン波が鳴っていて、中央に立つと部屋の構造で音が相殺されて何も聞こえない、という仕組み。カールステン・ニコライが2台のスピーカーでやっていたことを1台でやってみせた、みたいな作品。レクチャーでは、部屋に蛍光灯がぶら下げてあって、周りで音をたてると光る、という作品の解説。もう少し高級な説明をしていたかもしれないけれど、基本そんな感じ。


部屋はこんな感じ。





ACAC学芸員の服部さんが運営しているMACにもいってきました。青森市内「ホテル山上」の一室に間借りしてアートスペースとして運営しているそうで、お邪魔したときは多田友充さんが展示中でした。ジェッソの上に水彩を染み込ませる技法で「太陽にあたると消えちゃう」くらい繊細な色彩でした。





温泉に動物がたくさんいました。動いてないですけど。



市場には神がたくさんいました。魚介が信じられないほど美味でした。「のっけ丼」と言って、どんぶりを買って、各魚屋さんで100円ずつくらいでホタテなりイクラなり、魚の漬け物みたいな「キリコミ」なるものなどを「のっけ」てもらうのですが、こうすると、買う場所が一ヶ所ではないので、いろんな店のおじちゃんやおばちゃんと話せて、まあきっと一人で来たら、のっけ丼食べに来たのかおしゃべりしにきたのか、という感じになるかもな、と思いました。そう言っているうちに丼がぬるくなっちゃうわけですが。

青森はバスで行ったんですが、そこらじゅうに新幹線の開通の宣伝ののぼりが立っていて、ちょっと右肩上がり感がありました。東京に戻ってもやっぱり、青森の宣伝が多くて、でもいままで新青森まで新幹線がなかったということだから、青森の人にとってはきっとようやく「青森の時代がきた」感があるのかもしれません。1964年以降、順々に新幹線が敷設されてきたことを考えるとなおさら「ようやく」な感じはするだろうと思いますが、バブルの空元気の勢いで敷設する感じの新幹線ではなくて、静かに祝福するような開通で、ポスターもしっとりしていてかわゆいです。次は新幹線で行きたい。