ついさきごろ出版された、佐々木敦『「批評」とは何か』(メディア総合研究所)にえらく刺激を受けてしまい、何か書きたい、と思ったときに、そうだブログがある、去年つけていたブログが、と思ったのですが、友人だけに読ませる身辺雑記的なブログで、その続きを書いてもしょうがない、と思ったので、いっそのこと新しいブログにかくことにしよう、と思いました。べつだん批評家になろうというわけではなく、このブログにも批評ばかり書こうというわけではないのですが、佐々木氏の本を「貫通」していた批評的な態度、というのは私も見習っていいのではないかと思いました。

誰に請われるでもなく単に書きたいことがあるときに、他人の手を介することなく、ブログという形でこんなに気軽に文章が公開できてしまうのは幸せ、というか不思議なものですが、その気軽さが災いして往々にして緊張感がなくなってしまうものです。友達だけに見て欲しいならミクシィなどの半ば閉じたコミュニティで書けばよいし、そういうことはなるべくしたくないと思う一方、せっかくブログをするなら、筋トレ的な意味も含めてなるべく毎日書きたいと思うのですが、まぁ結局は、自分の書きたいことと世間様に読ませて良いものが均衡をみるようなところで好きなだけ書き散らそうと思います。

村上華子